制作方法

SILVER950 槌目リング
 -体験コースで制作するリングです。

■製作工程■
1.丸くする。
2.ロウ付けをする
3.槌目をつける。
4.磨く。

1.地金を丸める
φ3.0mmのシルバー950の地金です。
焼きなまし(焼鈍)をします。
なますと地金が柔らくなり曲げやすくなります。

全体を包むように火を当てます。
表面の光沢が消えて白くなります。
ピンク色になったら火を止めます。
ピンク色が消えたらすぐに水に入れて急冷します。タイミングをはずすと柔かくなりません。
酸化膜を取るために5〜10分程希硫酸に入れます。
白くなったら取り出し、重曹水ですすいで中和して水洗いします。
ローラーで2mm程の厚みに延ばします。
(ローラーが無い場合は金床やアンビルの上でからかみ槌で叩いて延ばす。)
地金の長さは「リングサイズと地金の長さの計算」を参考にして、目的のリングサイズの2番小さいサイズで地金厚2mmの場合のサイズにする。

2番分小さく作るのは後で槌目をつけるときに地金の延びる分です。

糸鋸や、喰切などで切り、両端の小口をヤスリで直角に整えます。
再び焼きなましをして柔らかくした後、
鳥口(芯金でも良い)で地金の両端から、プラスチックハンマーか木槌で曲げていきます。中央から曲げると端が曲げにくくなります。(鳥口が無ければヤットコやペンチで曲げます。)
偏った叩き方をすると合わせ目がずれるの注意しましょう。ずれてしまったときはヤットコで修正します。ヤットコで挟むときは皮を当てたりヤットコにビニールテープを巻くなど地金に傷が付かないように気をつけましょう。

両端の小口を寄せるように上から叩きます。
片側の端だけを交互に叩いて、小口を擦り合わせます。
ぴったり合いました。^^
このとき正円にはなっていません。
万力に挟んで合わせ目に糸鋸を通します。これをすると小口の断面が同じになって、よりぴったりと合わさります。
この時、合わせ目から鋸刃が外れないように注意します。
鋸刃を通した隙間を合わせます。
リングに芯金を通し溝台の上に乗せて芯金を叩きます。

テコの原理で両端の小口がぴたりと付きます。(芯金のr<溝台のr<リングのr)

これで完璧な擦り合わせができました。

次はロウ付けです。